細野朝士の万華鏡よもやま話

ときどき書きます

高林さん その4

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高林さんのこだわりについて


うちの天ぷらは、是非塩で頂いて下さい。

うちのラーメン食う時は、お喋りするんじゃねーよ、しっかりと味わえよ。


そういう、こだわりの強い店主さんがいるらしいですが、高林さんはそれに近いこだわりの方だと思います。


作品を展示するとなれば、それに合った空間を作り込み、

万華鏡を見るときは、この角度で蝋燭の炎でいっちゃって下さい。

洋蝋燭ではイマイチだと、蝋燭だって作りますよ。

終いには、近づき過ぎて アッチッチ〜なんてね


イイ意味で

あくまでもイイ意味でですよ

押し付けがましい。面倒臭いこだわりですが、そこには彼特有の優しさと美意識が溢れています。


なんとかして、心地良い時間をゆったりと過ごして欲しい。そんな気持ちが溢れ出てしまっているのです。


高林さんのこだわりバージョンの万華鏡は、

覗き口が奥まっています。

これは、安定の為ピッタリと顔に付けて万華鏡と一体化し、ゆっくりと覗いて欲しいという気持ちの現れです。

まつ毛を考慮して、奥まっている訳です。


高林さんは、優しい人です。


それに対して、自分は…

お客さんが逆から覗いていても、しばらく観察してしまいます。

見えますか?なんて尋ねてしまいます。

お客さんの困った顔を見てから

それ逆ですよ 


そんな意地悪な人もいるんですから

高林さんの優しさは際立ちますね。


なんのことはない、色んな作家がいるというお話です。