細野朝士の万華鏡よもやま話

ときどき書きます

万華鏡よもやま話 その2

幾何学模様を綺麗に作るために

まずは、ミラーを正しく組むことが当然求められます。
角度を正確に、ミラーの歪み、隙間や汚れなどが無いという事。
この部分に関しては、確実な正解がありますから、それにどれだけ近付けるか?という世界です。
実際ミラーを組むのですから、境目が見えない訳はなく、100点は無理なんだけれども、それに如何に近付けるか?万華鏡作家はかなりの労力を注ぎ込む事になります。

ミラーを先細りに組む、テーパードミラーはご存知でしょうか?
球体のような、立体的な映像ができますが、殆どの立体映像は広がるにつれ幾何学模様がズレていきますね。
それは、ミラーとオブジェクトの間に距離が生まれる為です。
その距離をいかに縮めるか?万華鏡作家は常に考えます。しかし、近くし過ぎて動きが悪くなる。暗くなる。狙った世界観が表現出来ない。などの弊害が生まれやすいですから、いろいろ試行錯誤を重ねる訳です。

逆テーパードに組む事によって、多少改善されるようにも思います。

一番楽なのは、オブジェクトをミラーにつけてしまう方法。テレビモニターなどを利用する事で、光源と模様の変化も同時に得られます。

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