細野朝士の万華鏡よもやま話

ときどき書きます

万華鏡よもやま話 その4

珍しくオブジェクトの話を書きます。
私は偏光万華鏡しか作らないので、普通の万華鏡作家が考えている事が正直分かりません。
それでも書いてみます。

ドライタイプとオイルタイプがあるのはご存知でしょうか?
ドライタイプというのは、カタカタと変化する従来のタイプです。
重力によりオブジェクトが落ちた形で模様を作ります。
ある程度丈夫な素材が向きますし、オブジェクトが少ないと下に溜まるだけなので、ある程度ボリューミーに、または多めのオブジェクトを使用します。
オブジェクトケースを閉じるまで試行錯誤出来るので、ある意味コントロールしやすいタイプではありますが、こだわるとどこまでもこだわれてしまうタイプです。

オイルタイプというのは、シリコンオイルやグリセリンなど粘度の高い液体の中にオブジェクトを入れて、ゆっくりと変化させるタイプです。
一度ケースを閉じたら直しは難しいので、一発勝負です。
通常オブジェクトはガラスで作りますので、液体の中でオブジェクトがゆっくりと落ちる様子を楽しむ事になります。
液体の粘度にも作家のこだわりが表れます、
粘度の高い作品は、ゆったりと引き込まれる映像となります。
注意事項としては、上手に作らないと焦ったくなったり、退屈になったり、またオブジェクトがケースにくっ付いて動かなくなりやすかったりもします。
粘度の低い作品は、変化が早く、ちょっとせっかちなイメージとなりますが、無難に作る事ができます。

偏光タイプの場合は特殊で、軽い素材となります。
通常、粘度の高い液体の中で落ちていくこと無く、浮いているという事になります。

オイルタイプは、回転を止めた後も変化を続けるところに一つの醍醐味がありますか、偏光の場合なかなか難しい問題です。

出来るだけ液体の中で浮遊するよう、工夫を凝らしているのですのですか、まだ十分とは満足のいく成果を出せずにいます。
長い言い訳となりましたが、ゆーっくりと回転させるのが良いのかな?と思っています。

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