細野朝士の万華鏡よもやま話

ときどき書きます

偏光のはなし

太陽光は均一に降り注ぎ、ほぼ白と認識するような光となっています。

普段私がやっている研究はどのような事なのだろう?と考えると、その光をプリズムのように分解し、その色同士重ね合わせて複雑な色を作り出したり、色の組み合わせで、複雑でリズミカルな調子を作り出したりする事なのかな?と思います。


偏光の万華鏡が普通の万華鏡と異なるのは、様々に出る色を全て重ねてしまうと、白になるというところでしょう。


バックを黒や白に固定すれば、特定の色だけ出す事も可能ではありますが…

それでもあまりイイ色は狙えないと思います。


通常の万華鏡のように、青だけ、赤だけの世界で展開する万華鏡を作るには向いていません。


高校に例えるなら、全校で特定の特色を強く押し出す強豪の私立校のようにはいかないのです。


総力でいうと、通常の近隣の公立高という感じでしょうか。それでも、個性を尊重しクラス分けして高めれば、どのクラスも魅力的なクラスとなり、バラエティに富んだ魅力ある学校となります。例えば文化祭でどのクラスを覗いても面白いような、次の教室に行くのが楽しい、全校を見てみないと気が済まない、いや一度では事足りず何周も廻りたいというイメージです。


昨年の偏光の研究で考え出したシステムは、様々な魅力が休む事なく展開していくという考えの元、そのバランス感覚を研ぎ澄ませて、一つの完成に限りなく近付いてきているように感じます。


物足りないシーンを一瞬も作らせないような、常に予想を裏切り続ける欲張りな万華鏡になってきているように思います。


近々公開出来ると思いますので、今年の新作2021幻をどうぞご期待ください。