細野朝士の万華鏡よもやま話

ときどき書きます

向上心と価格

私がどうして万華鏡作家になったのか?なんて以前にも書きましたっけね?

 

好きな事で、自分で出来そうで、得意≒決断が早い事。生計が立てられそうか?将来性は?なども考慮して、他にも色々あったように思いますが、

兎に角、変な仕事をしていると、色んな人に聞かれますから、こんな理由でコレしかない!って確信して作り始めたんだよと説明すると何となく納得してくれるように思います。

 

ところが最近、万華鏡が好き過ぎてきてるな

と感じる事も少なくありません。

これは仕事としては黄色信号なのです。

好き過ぎると表現したのは、向上心からくる苦悩≒喜びとなる比重が大きくなるという感覚です。これが行きすぎると、時間ばかり掛けて全く完成させる事が出来なくなる恐れがあります。理想ばかりが大きくなって、完成させられない苦悩まで楽しんでしまう。

 

大袈裟に書いてありますが、ストレートに言えば、ここ数年万華鏡一本に掛ける時間が、年々長くなっているのですね。

 

その前までは、当初の計画通り、決断早くスマートに製作していたように思うのです。

 

どちらの自分が好きか?と問われれば、今の自分が好きなのは仕方が無い事で、なにせ万華鏡が好き過ぎてしまっているからなんですね。

 

しかし、これは黄色信号だから、上手にクリアしなきゃいかんよと考えてる自分も大切だと思っています。

 

向上心からくる労働力を、そのまま価格に転嫁しようという程ドライな感覚はありませんが、上手に乗り越えるべき局面に来ています。

 

今日見つけた幾つかの小さな奇跡をキチンと記録して、再現性を高めようとしている自分を見て、安心している自分が居ます。