細野朝士の万華鏡よもやま話

ときどき書きます

ファーストカレイドスコープ

私が万華鏡を作り始めた頃は、色んなイベントに出展していましたから、こんな万華鏡初めて見ましたー!と喜んで貰える事が多かったので、そういう場で万華鏡を購入して下さった方には、私の万華鏡がファーストカレイドスコープとなっている場合が多いでしょうか。

 

外売りを頑張ったのは、きっと5年にも満たないのだと思います。

いつしかショップに売って頂いて、製作に専念する形となっていました。

 

専門店にいらっしゃるお客さんは、万華鏡を好きな方が多いですから、ファーストという確率はぐんと減ると思います。

 

日本の万華鏡の歴史もそこそことなりますし、作り手もどんどん増えていますから、ファーストカレイドスコープをお届けする数もどんどん減っていくような気も致します。

 

しかし、他業界のショップに置いて貰うと、やはりまだまだ初めて見ましたーというお客様が多い事に改めて驚きます。

 

先日は、ショップが蚤の市的なイベントに出店する際に万華鏡を持って行ってくれたようで、とても感動して購入させた方がいましたよーなんて報告もありました。

実は思い当たる事があって、先日SNSで見知らぬ方から、どこそこの蚤の市でとても感動的な出会いをして購入しました。素晴らしい万華鏡を作って下さって有難う御座いました!と何とも嬉しい連絡を頂いていたのです。

 

こういった目的外の奇跡的な出会いというのは、自分ではなかなか作れないのですから、大変有難い話です。

 

決して安く無い万華鏡、大きく心を揺さぶれないことには衝動買いして頂けないと思いますので、とてもやり甲斐を感じます。

 

そういえば、先日二人の万華鏡作家さんから、初めて万華鏡買ったのは、私のだったよと告げられました。

お二人とも素晴らしい万華鏡を創られる方でしたから、その道に入る一つのキッカケになっているとしたら何とも嬉しいですし、良い仕事したなぁと誇らしい気持ちになりました。

 

願わくは、ファーストだけでは無くセカンド、サードとなって欲しいものですが、やはりファーストは特別です。ファーストが無ければセカンドは無いのですから。

 

後で恥じる事のないよう、出来る限りの熱量で制作に励みたいと改めて思った出来事でした。