細野朝士の万華鏡よもやま話

ときどき書きます

万華鏡よもやま話 その14

万華鏡とはどんな物でしょうか?


鏡を使って幾何学模様を作る仕組み。

綺麗な物や、不思議な仕組みを増幅させて、大抵の人が共有できるような美しさを作り出す装置?


私が仕事として万華鏡を選んだのも、こういった大衆性?誰とでも分かり合える美があるからだと思います。


しかもそれは、日本では単なる子供のおもちゃとして認識されている。


そういう事も含めて、私にとってやりがいのある仕事だと思いました。


また、当時日本の専門店にある万華鏡は殆どがアメリカ製で驚くほど高額でした。ちょっとお土産に買って行こうと思っても手が出づらいくらい。おもちゃっぽい物でも、それなりの価格でした。


とても魅力的に感じましたが、よく見ると当時はミラー組みがあまい物もちらほら

私が万華鏡を作り始めるのに十分過ぎる条件が重なっていたように思います。


初めて昔館を訪れてから、25年くらい経ちましたでしょうか?


今では、日本製の万華鏡も随分と増えて、お土産に適した安いタイプも少なくない。

当時思い描いた理想に近付いている筈なのに、当時程の夢を感じないのは、私が慣れてしまったからなのでしょうか?


今後の25年も、万華鏡専門店は万華鏡愛好家が集い、どなたかに夢を与えるような場所であって欲しいと願い、自分には何が出来るのか?出来ないのか?

今はじっくり考える時期だと考えております。

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